ステップアップ97 自己啓発楽会 大賞受賞作品


会運営の実践的手法
=交流会運営への試行錯誤的活動記録から得たもの=

まえがき

本稿は、自己啓発楽会への応募にあたり、DEC交流会「ステップアップ97」の会発足から運営がある程度
一つの軌道にのるまでの幹事会及び定例会等での実際の活動履歴を、「自己啓発」の観点から再編集した
ものである。
 巷に、会の発足・運営の手法を示すものは一般書籍の中に幾つかみられるが、実際の活動を
通じて、これを実践しその成果を示しているものなく、概して一般論に止まっており、読者が抱える実際の
ケースに直接当てはめることが難しい。
本稿が、ステップアップ97と同様に同じ年度に会員となったという
ような、「ある同一認識はあるものの、会員の目的・興味等がまったく異なる状況下の中で、ひとつの交流会
を発足し運営を軌道にのせる」ような場合などに、少しでも参考となり役に立つことが出来れば幸いである。

ステップアップ97
第1章  会の発足
オリエンテーション

新規入会メンバーが集まったのは、37名。皆、1997年12月15日にDECオリエンテーションセミナー
(新入会員サロン)を開催するとのメンバーズサポート室(片平さん)からの連絡を受け、各自のプロフィール
を提出しダイヤモンド経営者倶楽部「霞ヶ関サロン」(ニューダイヤモンドビル9F)に足を運んだ人たちだった。

DEC会員として登録しDECプラザ等に既に何度も参加している人、登録したものの全く初めて参加した人
など、特段、自ら会話をしはじめるでもなくセミナーが始まり、まさに入学試験会場に踏み込んだような不安
と期待をこめた「ニューフェイス達」が一堂に会した状況である。
セミナーでは自己紹介が中心で“ふんふん”
と聞いている時が多く、「サラリーマンが多く入会するきっかけも様々、いろんな人がいるものだな。」と内心、
納得と嬉しさの感がメンバーの心を取り囲んだ。

それでも、流石“大人の集団”、自己紹介で漸く新しい交流会を始めようとする雰囲気となったのは、各々が
自分をアピールしたい、色々な人と話をしてみたいとの気持ちの現れだった気もする…皆がDECに入会した
理由もひょっとしたらここにあるのかもしれない。

【手法分析1】
  1.会員の意識の一致
会の発足においてはそのメンバーの同一意識を多くもつことが大切である
本会合に出席したメンバーは
       
・集まったメンバーが全員DEC会員であること
       
・97年度会員という会員としての経験がほぼ同じであること
       
・参加メンバーは会交流の場に何らかの期待と思いをもって参加していること
などの共通的認識・意識があった点で、集まりの目的に対する協力及びその後の活動に前向きになれたといえる。
  2.自己紹介に関する情報共有の意義
参加メンバーの情報の共有化を図るようなシステム作りが審議運営には有効である

交流会では一般的に「自己紹介」から入り、それぞれの談話の中からお互いの仕事・考え・趣味などの
情報を交換している。
 本会合で有効であったことは、MS室から事前資料として各参加者が書いた自己紹介・PR用の紙を
とじた資料を予め配布されていたことである。これにより職場、趣味、提供できるもの、知りたいものなど
の各種情報が参加者全員に同じ条件で伝わっており、たとえ名刺交換する機会を当日得られなかった
としても、各自5分程度の自己紹介でもある程度の情報を掴むことができた。

 その意味からも、会発足時、または既存交流会に新たに参加する場合には事前であれば自己紹介
ペーパーを予め提出させる形をとるか、当日突然の参加の場合にはタイミングをみて本人から5分間の
自己紹介をしてもらうことが、その後の友好に効果的である。

会発足準備会

オリエンテーション当日に、「会の幹事をやってもいいですか?」の質問に“YES”と答えた人が翌年
(1999年)1月19日の準備会に参加した。私も“然したる強い意志をもって”というより、何か自分で
動くことで溶け込もうとしていた気がして“YES”としていた。どうやらその気持ちは皆同じようで、片平
さんからの「どういう会にしたらいいか、会の名前は?」などの問いかけに、「絶対これだ」との強力な
意見もなく、いや「皆を引っ張るには全員の合意が必要との、所謂“民主主義精神がここにも存在”」
の思いが会議室に漂っていた。

 結果的には、会議の流れとして当然の結論ではあったが、メンバー全員からのアンケート集計に
よる決定ということとなり、2月16日に再度集まり、その上で2月18日を迎えることとなった
…一歩前進である。

【手法分析2】
  1.議事の決定
全員の賛同を得るにはメンバー一人一人が参画しているという意識作りが必要である

各自の考えが発散している場合においては、会の目的・名称等のように誰もが納得する決定的理由
を見出しがたい案件は、次の方法のいづれかによって決定されるケースが多い。

           独断・強行なリーダシップによる決定
          ・ 民主主義的合意(多数決決議)
          ・ 一旦持ち帰り改めて決定(そのためのデータとしてアンケート等を行うなど)
今回のケースでは、会を発足しようと考えてはいるものの、具体的にどのような形かが明確でなく、
また各自の考えを示すまでに至らなかったこともあるが、会メンバーの考えが分からず、かつ幹事
一任というステップを経ていないという状況もあった。

そのため、会の幹事のみで決めたことで会メンバーの賛同をどれほど集められるか不明確であった
ことから、アンケートという形式をもって決定することとした。

  2.会運営ノウハウの活用
会運営を円滑かつ短期間に立ち上げるためには知識・ノウハウと経験の活用が望ましい

本会の場合には、「出来る限りみんなの総意で」という考えが中心で意見交換したが、一般的に
会目的・運用等を決めていく際には、知識・ノウハウの活用や、経験のある人の意見を参考する
ことが各種意見を引き出したり纏め上げるには望ましい。
アンケート集計に基づく会発足

アンケートは、会の名称、その根拠(会の目的)、会開催の頻度・曜日、会費、会運営の内容
などの項目に分け、先に集合した参加メンバー全員に送付した。

そのアンケート結果を会の名称、会運営の内容を除き、各項目毎に円グラフに示し統計的集計
を図った。集計結果としては、幹事会同様、皆独創性のあるもの(意見ばらばら)だったが、取り
纏め担当の独断と偏見で方向性を2つに絞り意見集約ではないものの同調意見の方向性を
見出す形で纏め上げられた。
会議ではこれに沿って審議され「会の運営等」が決まっていった。決定に難が予想された
「会の名称」は、好み色々の中でも、「97/21世紀という年号」と「交流会活動を直接意味
する名称」の2つの多数意見の方向性を受けて、「ステップアップ97」にしようとの一言で決まった

…これを言ったは誰だったか?記憶の彼方である…意味するものとしては「段階を踏みながら
“知識”と“交流の和”を広げていこう」で、皆のハートを一発で射止めた。
なお、会の雰囲気からは、私も同感であったが、会への参加を広く募ろうということと、露骨に
自己商売展開・新規ビジネス展開に固執したものとしないこと(多少、自分のためという結果に
結びつくことは認めるところではある)の意見は、ほぼ一致していたような気がする。

【手法分析3】
  1.アンケートの集計法
個性的、バラバラの意見でも各項目毎に統計分析及び類似統合すると方向性が見えてくる
アンケートは、会の名称、内容等、一般的な項目を選択式または記述式で実施したこともあり、
多種多様な意見がバラバラに挙げられてきた。
  ・ 主催者側が予め予想する結果となるような質問を盛り込み、回答方法等をつくる
  ・ 第3者に委託し客観的な立場から意見を求める
  ・ 各自の意見をまったく予想せず、幅広い意見を求める(選択より記述形式が多い)

 アンケート結果は予想とおり種々意見がでたが、会員のほとんどが会社員であり平日の
交流会に重きを置いていたこと、会費等もDECプラザ等と同金額程度をイメージしていた
ことなど、全く無差別集計ではなかったことが幸いし、ある程度の方向性を見出しやすかった。

 集計では、まず、記述された意見を単純に一つ一つ集計し、その後意見の近いもの・類似の
ものを纏める(統合)することにより分布傾向がみえてきた。
 「会の名称」についても、名称の意味や数字等の特徴を整理することにより、「97/21世紀
という年号」と「交流会活動を直接意味する名称」の2つの多数意見に大別することができた。

  2.    会運営の集約
統計データは意見の選択肢を絞りその方向性の中から結論を導き出すようにもっていく
アンケート集計結果で第1位または第2位に挙げられた結果に意見を絞ることにより結論を
早く集約できる。会の名称という漠然としてものであってもある程度集約していれば、その
範疇の中からいずれかの意見またはそれらを共に満足する次なる意見がでて集約しやすい
状況となる。
会合テーマの選定

2月18日の発足会(第1回会合)では幹事からの提案に対し満場一致で決議され、ここに
新しい交流会が踏み出すことができた。新しい会の発足、活動の開始自体が「親睦」への
一歩であったのではないだろうか。

 第2回会合にあたり、幹事一同が事前(4月初旬)に集まり発表者及び内容の決定を
行った。
 テーマ選定においては、2月18日の結成総会で、会の活動としてメンバーが
興味を持った身近なテーマを取り上げていくとの方針をうけて、昨年以来脚光を浴び
利用者が増加している「電子メール」に着目した。やはり、米国を中心に爆発的に
増加しているインターネットや各会社等に導入されているイントラネットを反映し、
会社のみならず各家庭にもパソコンが購入され、ホームページへのアクセス及び
電子メールの活用に苦慮する状況になっていたことがその要因をいえる。
 最終的には、4月16日に予定する第2回会合のテーマとして設定したのは
「電子メールの有効活用」であり、発表者は外部講師という意見もあったが、
身近な課題でもありかつメンバーの中に専門家もいるということから会メンバー
から選出した。

【手法分析4】
  1. 身近なテーマからの設定
身近なテーマから選定する場合には困っている事を選ぶのが最も選びやすいが、最終
的に決めるためには発表できる専門家を容易に頼める状況にあるかに掛かっている

会のテーマの選定に際し第1回会合で「メンバーが興味を持った身近なテーマを取り
上げていくとの方針」をきめていたことにより、幹事会での意見も集約しやすかった。

また、幹事及び幹事が知るメンバーの中に専門家がいたことが最終的にそれでいくと
決めれた要因といえる。種々テーマ案はでても、実際にそれを話できる人がいなければ、
会合テーマと決めることはできない。

2. 講師の選出
説明内容は発表者自身の職場や得意事とし当人の都合を考慮し時間的余裕をもって設定する
発表するには、例え自分の職場のこと、常日頃から興味あるものであっても、資料の
準備及び発表の構成を予め準備しておく必要があり、それなりの時間がかかるもの
である。
 今回のテーマは雑誌に関連記事も多くかつ発表者が専門家となると関連
知識もあり資料も自分自身でもっているケースがあることから短期間であったが発表
を快く引き受けて頂いた。
第2章  会のテーマ
第2回定例会での意見交換

実際、会合では、話はメールのマナー・有効利用を中心に、予想していた通りメンバー
全員参加型の意見交換に発展していった。さすがに、各自が実際に利用し問題を抱えて
いた案件であり、苦労話や失敗談まで飛び出すなど、和やかな雰囲気の中、何気なく
使っていた電子メールのおもしろさ・奥深さを実感したのは、私だけではないだろう。

 展開で面白かったのは、「本当に説明者一人に、聞き手大勢という姿だったのだろうか」
と疑わせる程、「もう今すぐにでも何とかして! どうすれば使えるようになるの?」の声
以外聞こえんばかりで質問する人と、懇切丁寧に説明しようとする集団という姿に変わって
いたことである。
 それでも「まずメンバーの電子メールの交換から始めることにより電子
メールを会の活動の中に取込み、皆がいつでも楽しく自由に交流できる仮想空間を創って
いこう」との意見交換の集約を見たのは、司会者・説明者のリードがよかったからか…電子
メールの利用はその後生かされている。

 なお、幹事会と同様、会に集まったメンバーで2次会に繰り出し懇親をさらに深めることが
できたのは非常によかったことであり、毎回継続実施されることは間違いないところであろう。

【手法分析5】

1. 発表会の進め方

説明方法と質疑応答のタイミングは会の目的・会メンバー間の関わりによって最適な
ものを選択することが望ましい
説明・講演の方法には、以下にあげるようないくつか手法がある
  ・ 一方的に説明し最後に質問を受け付ける方法
  ・ 初めに説明し適宜出席者を参加させながらすすめる方法
  ・ 初めに説明しその後幾つかのグループに分け議論させる方法
  ・ はじめから参加者全員で議論する形ですすめる方法
  ・ 説明を参加者の抱える問題に焦点をあて回答を提供しながら進める方法、など
これは、会の運営、会のテーマ、説明者の考え等により手法が選択される可能性が高く、
一概にどれが良いとはいえない。

本会合では、取りたてててどの手法を選択する考えはなかったが、会メンバーの一体感
の確保、メンバーが興味をもつテーマでの説明会の設定等の理由から、結果として出来る
限りみんなが自由に質問や意見を言える形態をとることになった。このことは、出席者が
会合に参画したという実感を得やすいものとなるという付随的効果を生んだといえる。
2. 会の運営に繋げる意見集約
テーマを知識習得のためだけではなく実践することが理解習得の効果を高める
今回のテーマはメンバーが抱える問題として適切なものとなったが、この電子メールの
有効性を高めるには単に知識として理解習得するのみでなく実践することによって、
それを的確に理解できる。しかも、電子メールは今後の通信手段の一つであり、会の
運営に直接結びつくものであったことから、これをすぐ取り入れるという提案及び活用
によって、効果が高まりその後の運営に役立つものとなった点で非常によかったと
いえる。
次のテーマ選定

第2回定例会を開催した後、次ぎのテーマを何にするかが幹事会での課題となった。
しかも、初めテーマ設定の際に決定がかなり遅れたという経験から早めに決めるべく
幹事会は直ぐに開催することとし、定例会の一週間後に幹事が集まった。
身近なテーマ
として「電子メール」を取り上げたものの、インターネット路線でいくか、マルチメディア
という広義の路線とするか、全く別に「ビッグバン」、「リストラ」など他の身近なテーマを
選ぶかを決める必要があった。
結果としては、第2回での盛り上がり及びもう少し詳しい
ところを知りたいという意見から、次回も同じテーマで開催することとした。
問題はその発表者の選定であったが、会メンバーの専門家の都合を確認し了解を得られ
れば最終決定することとした。
そのため、第3回定例会の一ヶ月前に再度集まり、先に
決めたテーマ及び発表者で問題がないかを確認した。発表者当人の都合もよく、予定
どおり進めることとしたが、発表時間が2時間も続くかどうかという本人の意見もあり
予備としてもう一人発表者を決めることとした。

予備の発表者については、幹事の中から選んだ方が柔軟な対応ができるだろうとの
判断から幹事の一人に頼む形とした。

6月18日に開催した第3回定例会での説明は、まず複数ユーザー、アカウントへの
対応として特徴の解説があり、“なるほど応用編だな”というレベルであった。豆知識
としてBCCの使い方の具体例の話もあり、送ったことを相手に知らせないことや、
うまく使えばメールアドレスが思わぬところで漏れてしまういう危険を避けることが
できることなど、知ってるようで知らなかったテクニックを教えてもらえたことは有意義な
時間であった。

この説明自体は1時間ということで、バトンタッチし引き続きインターネットの利用状況を
纏めた資料の紹介を行った。インターネットはアメリカを中心に世界的にかなり進んで
いるのに先進国と思っていた日本ではまだまだというより「遅れており、パソコンの
普及率がその鍵を握る」ことなども分かった…利用目的も電子メールが主体で日本
での商取引的な使い方はずっと先か。

【手法分析6】
  1. 継続的テーマの選定
会への参加を多く募るにはメンバー等への周知を出来る限り早くできる諸準備が
必要となる
会メンバー等へのテーマ周知が遅くなると、DEC会員等への話題提供、定例会への
勧誘が非常に難しいという経験から、出来る限りはやい段階で幹事が集まり、反省と
次ぎの件等を行う必要があると感じた。

特に発表者が幹事内にいない場合(他の人にお願いする必要がある場合)、当人の
承諾を早めにえて、当人の準備期間の確保と参加者の勧誘強化を図る必要がある。
  2. バックアップ体制の確保
会合での審議状況に柔軟に対応できるよう予め周知事項の確認、予備の発表者の
設定などを準備しておく必要がある
会合でのテーマによっては、短く終わることもあり長く続くこともある。議論の状況に
よっては次回に伸ばした方がいいこともあり、ある程度で纏め上げることも必要がある。

議事進行は単純にはいかず常に工夫と準備が必要と思われる。この意味から周知・
意見収拾や予備の発表者の事前設定などある程度諸準備することを心がけることが
望ましい。
第3章  会の方向性転換
今までの定例会テーマを継続すべきか

7月初旬に開催した幹事会では、次回定例会のテーマをなににするか検討された。
2回に亙って「電子メール」をテーマとしてきたが、このまま同じようなテーマを継続して
いくことに対し、何か物足りないというか、何か楽しいテーマをやってもいいのではという
意見が多かった。
さりとて、次ぎにこれをというテーマもなかったことから議論に時間を要した。

 議論の中からでてきた「勉強会ばかりでなく、何かパーッと交流を!」という意見に
皆が盛り上がり、また「もっと色々な方々と交流を深める機会を増やそう」ということが
理由となり、本来勉強会を開催するところを、みんなで楽しく夏らしい「屋形船パーティ」を
開くことで幹事会全員の意見一致で決められた。
結果として次のテーマを決めることは
できなかったが、ステップアップ97(交流会・東京)で初めての大イベント企画を開催する
こととなった。

【手法分析7】
  1. 新たな方向転換へのキッカケ
交流会の目的に合った学習とイベントの調和により交流会を発展させる
 交流会のテーマや運営は、学習、イベント、起業、懇親などその形態も多種多様であり、
それぞれが意味がありその存在価値もある。
いずれにしても、交流会の目的・方向性(ビジョン)に沿った形態を選択し、違っていれば
次の手を打ち、一歩一歩進んでいくことが望ましいと思われる。

 本交流会では、たまたまその目的が「情報交換と親睦による交流の和の拡大」であり、
何かを突き詰めるというものではなく、かといって懇親のみでないことから、学習だけでなく
イベントを重ね合せた会の構築が適していたと思われる。今回のイベント開催は、次ぎに
どのように進んでいくべきかを考える上で非常に有効なものとなった。
  2. イベント内容の選定方法
イベントは参加者層を加味しながら、季節に合致したもの、身近な・参加しやすいもの、未開拓・未経験への
チャレンジのものなどの中から目的を設定し選定する
 交流会でイベントを開催する場合には、どのような目的で行うか、参加者にとって魅力的な
ものであるか、費用面・日程等で参加しやすい状況であるかなど、種々条件を整理しながら
決めていく必要がある。

 小グループで開催する場合には、そのメンバー内のある程度の合意があれば実施できるし、
また交流会の存在が各メンバーの意識の中に定着した場合には「幹事一任」という発想も
生まれて幹事の裁量で決めたものでも参加者をある程度確保できる。
 本交流会では、「屋形船パーティ」というイベントをあまり経験してなかったこともあり、何か
イベントをという気持ちとやってみたいという気持ちを引き出す適切なものであった気がする。
暑さも忘れる楽しさ、サマーパーティは屋形船で

この屋形船は、8月20日、浜松町を出航し東京のデートスポットであるレインボーブリッジを通り、
お台場にある日航東京ホテルの面前に停泊するコースとした。

 あとは人数の確保という問題が開催まじかまで続いたが、皆の懸命な努力の結果もあり
当日には交流会の枠を超えた…実に20名の方々が乗船し、趣味の話やカラオケなど夏休みボケや
暑さを忘れる位、楽しいパーティとなった。
 東京湾から見た夜景はまた格別で、「あれは○○ビル、xx会社か?」などクイズタイム・観光旅行の
一幕も見られた。船から下りる際には、参加者全員による記念撮影を行ない、この屋形船での交流会を
締めくくった…ただ、写真構図で人が若干小さすぎたかとの反省(船の構造から写真が遠くなったのは
やむなしであろう)はあるが“総称してみれば良かった、良かったの意見多し”である。
また、屋形船からの勢いというか、皆飲み会・カラオケが好きというか、陸にあがった後もほとんどの
方々が参加してのカラオケ大パーティ2次会への雪崩れ込みとなり、終電ギリギリまで盛り上がり
各自満足した顔をして帰路についた…若干名は終電乗り遅れでタクシー帰りとか、3次会入りとか、
眠りこけて乗り越しとか、楽しいひとときを過ごした面々なので個人名はやめておこう。

【手法分析8】
1. イベント参加者の募集と協力
交流会のイベントの成功は交流会の積極的活動とそれをサポートする人々によって
作られる
 交流会のイベント開催でギリギリまで頭を悩ませたのが、人数の確保・確定である。イベント内容
及び開催日時もこちらの都合で決めたものであり、どの程度参加してもらえるか、参加できるかは、
DECプラザ等での勧誘と各自の人的ネットワークに掛かっていた。

 今回は幹事・会メンバーの積極的活動とそれに応えて頂いたDEC会員の方々の協力により
20名の人数を確保でき成功裡に終了したと思われる。
イベントと学習会とのバランス

イベント開催後、早速幹事会を開き、次ぎの定例会のテーマ及びイベントの開催との
兼ね合いなどについて審議した。

この中でまず定例会の開催頻度が話された。定例会は、これまで隔月で行ってきたが、
ある月に欠席すると次に会うまで4ヵ月先となってしまった経験から、やっぱり月一回は
皆で会えるようにしたいとのことで開催頻度を毎月1回とした。

また、定例会のテーマは、今後継続的に行っていくには、今までの「電子メール」に
拘らず(一旦終了とし)、またテーマを決めてから内容を詰めていくのではなく、発表者を
先に決めて当人の発表テーマで定例会を開催することとした。これは、会メンバーのことを
良く知りたいこと、皆がそれぞれもっている専門的知識・経験を共有したいこと、その話の
中でさらに討議したいものがあったときは続ければいいことなどの意見を考慮し、かつ
一つのテーマに固執することは難しいとの判断から決めた。
 また、イベントの開催は年3回程度、春は花見、夏は納涼会、冬は忘年会/新年会を
考えることし、定例会にイベントを組み合わせることにより学習とイベント交流の2つを
開催していくこととなった。

 さらに、年末のイベントについては、12月の日程を相当早めに決めなければ、
他交流会や会社旅行等と重なる可能性もあることから、日時と場所をある程度
設定した。話し合いの結果、忘年会は12月5〜6日の2日間とし、場所も水上・
伊香保方面にて当会主催の大忘年会を行うことを決めた。そして、定例会への
参加に加え、忘年会への参加(他の予定をいれないように)を確保すべく呼びかけて
いくこととした…これも屋形船の成功の賜物であろう。
 9月17日の定例会はいつものダイヤモンドビル会議室とは気分を変え浜松町の
海員会館で行われた…本当は空いてなかった。テーマは2つで、一つは「FAXについて」、
2つめは証券業界の近況」のダブルペッダーである。今回初めて、発表者にテーマを
任せたものを実施した。
 ファックスの原理をじっくり教わったのはこれが初めて、いやはや技術力が必要である。
G3、G4等と何気なく使っていた用語の意味も“聞けばまた楽し”である。また、社会動向と
同様、証券業界も厳しい状況で“いま買い”の商品を選ぶのは非常に難しいとのこと…
今の時期はタイミングと投資力と見る目と勇気を揃えないといけないのか。いづれのテーマも
講師の熱心な説明に喚起され会員からは時間の許す限りの質問が続き、大変盛り上がった会になった。

【手法分析9】
  1. メンバーの交流機会の増進
交流機会の増進により一度欠席しても次に出席しやすく、イベントにより交流度を増す
初めはアンケート結果に基づくとともに、発表者の選定及び当人の準備などを考慮し2ヵ月に1回としたが、
実際に会を進めていくと全員が毎回出席できるわけでなく出席しやすい環境に整備する必要が生じ、
月1回に変更した。定例会とイベントを毎月交互に行うことも考えたが、イベントの開催には設定から
参加者募集・実施までかなりの準備期間を要することから、イベントは年に数回という頻度に止めることとした。
  2. イベント開催の決定
イベントの設定は出来るだけ早くかつ調整余地を保ち開催まで絞り込んでいく
 イベントの開催を早めに周知したい面と、ある程度参加者数を確保したい面があり、微妙なバランスで
内容等をつめていく必要がある。 今回はイベントの日時と場所をある程度決めるに止め、周知・勧誘を
しながら詳細内容を決めていくこととした。当然ながら他交流会の計画・動向もみつつ、調整余地として、
開催期間が同じであったり場所・方向が同じであったり等の場合には合同開催も考慮することとした。
第4章  会の発展への挑戦
本質的なテーマである「自己啓発を考える」にチャレンジ

先に発表された“自己啓発楽会大賞”で入賞された上田誠さんを迎えて、入選作品となった
「自己啓発を考える」をテーマに開催した。
丁度、「NOW」11月号に上田さんの作品が発表された時で、ご本人の入賞までの経緯や感想を
ふまえたものであったこともあり、大変有意義な定例会となった…学習会と懇親会の2つの切れ味が
この会の魅力かもしれない。

 上田さんはDECのなかで数少ない国家公務員であり、国家/地方公務員、公庫/公団職員の
方々に対して、職員研修の講師を長い間務めてこられ、その体験の中でなぜ自分自信、自己啓発を
しなければならないのか、自己啓発とは何か=本質的に自己犠牲がともなう、ということを発表して
頂いた…やはり、何かをやり遂げるには皆の協力・支援がなければならないことが分かった気がする。
 さらには、説明で上田さんの資格取得・自己啓発履歴の紹介があったが、いやはや関心するばかりで、
なかなか真似ができるものではなく、自己犠牲のみならず投資力と根気(自分の窮地に立たせ最後まで
やりぬく)もやはり必要であったかと改めて気づかされた。

 ステップアップ97は発足してまだ1年も経っていないため、今後の交流会としての意義や気構えを
動機付けする上で、自己啓発という本質的なテーマを考えることができたことは大変よかったと主催者は
胸を張れた。皆、自己啓発を意識しているものの、いざ何かを行おうとすると壁があるが、自分と周りが
一緒になって壁を取り除くことが重要と感じた。また、何か受け取ろうとするには先ず此方から提供しない
といけないというコメントも心を止めた言葉である…自分自身を振り返って与えれるもの、提供できるものは
何だろうか考えるのもいいかもしれない。

【手法分析10】

  1. メンバー以外からの講師確保
DEC講演・活動を受けるのみでなく自己交流会に取り入れていく活動が大切である
今までは、会メンバーの中から講演・説明者をお願いしていたが、その時代・メンバーが興味あるテーマ、
知りたいテーマを取り込んでいくには、会メンバーに止まらずDEC会員またはそれ以外の方々から講演を
お願いする形に発展させることが必要になる。

 特に、 全体的に行われる一般の講演の場だけではなかなか理解できないこともあることから、自分達の
交流会でも改めて講演頂き、理解を深めそれを自分自身及び会運営等に役立てていくことが望ましい。

 DEC会員の講演については、自分達もDEC会員であることもあり直接交渉・お願いしやすい環境に
あることから、是非とも取り込み融和・協調していきたいところである。

 …実際、上田さんにはそれ以降会メンバーとして登録させて頂き交流を深めている。
今後も、会メンバー及びDEC事務局等を通じ、会メンバーの方による講演をお願いしていきたいと思われる。
  2. 自己啓発方法
自己啓発は、目標をきっちり設定しそれを実現する自己意識を高めかつそこに楽しさを
作り出すことが必要であり、その達成には周りの人の協力・支援がなければならない
講演の中で、自分自信、自己啓発をしなければならないのか、自己啓発とは何かという定義要素と、
本質的に自己犠牲があり、何かをやり遂げるには皆の協力・支援がなければならないという実現への
環境要素があるとの説明があり、一つの目標を達成するための条件をみた気がする。
空を飛ぶ話でフワフワ気分

11月19日に、「空を飛ぶ話」を題材にした講和がもたれた。話は、パラグライダーを始めるきっかけから
パイロット資格取得までのものであった。さずがに夢のある話で、パラグライダーを始めるきっかけも「子供の
ころに夢の中で飛んでいた」ことであるとか、“夢が現実へ”とはアメリカンドリームの日本版のようである。
また、その後の修身も大変なもので毎週、八王子から一泊二日で通学し、ついにパイロット資格を取得…
それも資格もA級、B級など今では多数あるらしいが、マスターパイロットという自由飛行OKまでとは流石
である。その他、機材、機種、装備、コスト(スクール体験飛行は、1−2万円らしい)も説明してもらった。
説明の中で、パラグライダーは布とひもだけで、浮き上がる機能があるもので、いかに長い時間(距離で
400km:10時間ほど/世界記録)飛んでいるかがポイントであり、パラシュート、パラセール、ハング
グライダーとの違いも初めて知ることができたのは非常に有意義であった。

 今回は勉強会という固いお話でなく“夢ある楽しい話”であり、「会議室」の場所は、酒があればそのまま
saloon”になったかのようであり、参加者からは今後もこのような「柔らかい講和」が開催されることを望む
声が多かった。
 なお、パラグライダー体験希望者への特典として、「講師本人がスクールに同行してもよいので気軽に
連絡されたい」とのことである。
一度、あなたも夢をみては如何ですか?

【手法分析11】
  1. 講演範囲の拡大
講演の範囲を勉強的なものから趣味のものまで広範囲なものにすることにより、
幅広い講演を作り出すことができ、参加者の知識も広がる
定例会というと、えてして学習会のイメージがあったが、今回のテーマは「パラグライダー」という趣味の内容で
あり、普段接する機会がない人も多く非常に面白いものとなった。参加者も気軽な気持ちで集まり、また講演も
和やかになりやすく、講演の内容を発表者に委ねたいい結果の現われと考えられる。
  2. 新たなイベント交流の誕生
趣味に関する講演で、定例会と新たなイベントとの繋がりも生まれ、交流会分会
として会の発展に寄与するものとなる
 一人の趣味が交流会での発表・他の人の興味によって、新たな交流の場を生むケースもあり、定例会と
イベントが相互作用するいい例と思われる。

 実際、このテーマをもとに「パラグライダー」同好会(サブ交流会)に発展しその後も実際の活動を展開
している。この同好会と交流会との相互作用によって会メンバーの増大や懇親話題の拡大など交流の和が
広がっている。
年忘れ、水上温泉ツアー

「いやはや、1998年を残すのも1か月足らず、夏のイベントみたいに何か楽しく行きたいね!」の気持ちが
幹事会を包んでいた。誰とも無しにでてきた「忘年会」の声に皆賛成の声。行くなら“温泉”とは年代が中高年な
せいかもしれないが、“暖かい所がベスト”は言うまでもない。取りあえず時間・距離の点から水上・伊香保方面
と決まり、一旦幹事会は終了したが、なんと一部幹事の熱血メンバーが下見旅行を敢行し「水上温泉」(ホテル、
観光ルートも)に決定した。
 あとは、招待状にて参加者を募るのみということでDECプラザや繋がりのある交流会とのコンタクトを鋭意
実施した結果、最終的に24名(女性6名含む)の参加がえられ大盛況なものとなった。本ツアーは、忘年懇親
飲み会のみに止まらずご当地本場の手打ちうどんを食べ、竹久夢路記念館見学(古いオルゴールの生演奏付き)
など味覚と知識の面も入れた盛りだくさんなものであった。
 一次会でのアトラクションであるビンゴゲームは幹事持ち込みプレゼントグッズの早いもの勝ち争奪戦となり
“我先にビンゴの声を”で会場を包み込んだ…賞品は多数あったが雰囲気に飲まれるものである。

 また、二次会は毎度のことながらスナックでのカラオケパーティであり、一次会で披露できず燻っていた面々が
思う存分“一年間の思い”を発散した。

 あとは三次会、四次会と、最後は体力勝負…午前3時、4時迄とかは不明…皆体力あり、日本の将来は安心
といえそう? なお、某氏が行方不明、廊下で泥酔というパプニングもあったが、これまた良き忘年会の成せる
業である。
 実施後の幹事会では、当初バスツアーを計画したが人数確保の点で断念したことや、不況を反映してか
「ちょっと割高」の意見もあること等の反省点が幾つか挙げられたが、多くの参加者から楽しかったとの言葉も
あってイベントをやり遂げた満足感は皆の胸に残っていた

…反省点は謙虚に受け止め、満足感は次への飛躍に役立てよう。

【手法分析12】
  1. イベントの準備
イベント設定には時間と準備作業と工夫等が必要であるがそれ以上に「みんなが楽しむように」との思いが強くなければ
参加者全員が楽しいひとときを過ごすことはできない
忘年会という一泊旅行の企画は参加準備作業に加え参加している時間での企画が重要になってくる。
また、旅館・ホテル宿泊となると参加料金も高めになりがちであり、その意味で、イベント内容の工夫・雨天
に対する対応・子供から大人までの幅広い層の楽しい時間設定など、参加者にリーズナブルな料金・楽し
かった気持ちを抱かせるいろいろな努力が幹事に必要となる。そして、幹事自身及び参加者全員が一体と
なって楽しくなる・楽しくしようとする気もちがこの努力の中にあって始めて成功すると考えられる。
  2. 次への展開
企画・実行・反省・改善の繰り返し常に前向きに活動し続けることが、交流会の
ステップアップの秘訣かもしれない
 交流会で企画した忘年会は、総合評価としてみればほぼ成功だったかもしれない。
しかし、改善すべき点も多々あり、これから改善をしながら、みんなの意見を取りいれながらよりいいものに
向けて活動していく必要があると思われる。

 幹事会や定例会の場などで会メンバーを中心に意見を求め、かつ試行錯誤であったとしても次の新しい
企画・工夫を実践していくことで何らかの交流会の意義・将来展望が見えてい来るような気がする。
あとがき

一年間、ステップアップ97交流会が活動してきたが、その中で当初の活動方法、テーマなどを変更し、
新たな展開を図るよう幹事及び会メンバー全体で意見を交わしたり活動してきた。

 集まったメンバーの知識・経験だけでは消化しきれず他のDEC交流会の考え方や活動を参考したりして
自分達の交流会を作り上げてきた気がする。
活動は急速ではなくあまり進んでいないかもしれないが、
自分達としては着実に前に歩んでいるものと感じており、またそう信じたい。

 今後とも他に多くのことを学びながら、それらを一つずつ自分達で工夫・実践し自分達の交流会をより
楽しい良いものとするとともに、その結果のひとつとしてDEC交流会の発展、次なる交流会の創出にも
寄与できれば、と考えている。