ステップアップ97 2000年5月定例会議事録

 

日程:2000年5月18日(木)午後7時〜9時

場所:東京国際フォーラム内 生涯学習センター

参加者:16名

 

定例会内容:

1)「IRって何?」 講演者:福田徹氏/ソニー生命保険(株)

最近日経新聞にも連載されていた“IR”,略さずには“Investor Relations

=投資家との関係づくり。 似た言葉にPublic Relations(PR)がありますが、IRは、PublicのなかのInvestorのみを対象としている、いわゆる投資家向け財務情報ということになりましょうか。

そこで何故IRが必要かというと、投資家のひとたちに株主になってもらうため。

投資家から見ると、上場会社2,534社、店頭公開会社877社、マザーズ5社、合計約3,300社の会社のうち1社はあくまで1/3,300であり、正しい情報が伝わらなければ投資家も買わないでしょう。 取引が行われないと上場転落なんてこともあります。 なお、知名度が低い会社でカタカナを使ったり、アルファベットを並べた社名の会社は、何をやっている会社か伝わりづらいようです。

歴史的にはIRは、1929年のニューヨーク株式暴落のあと、あまりにも投資家が離れていってしまったため、翌年よりGMとかGEIRを始めました。

最近、IRがより一般に聞かれるようになったのは、まず株式を買う理由が10年前と今とでは、大きく変わったことがあります。 以前は、1.)セールスマンに言われて 2.)会社四季報 

3.)株式新聞 が銘柄を決める理由でしたが、今は 1.)日経新聞 2.)会社四季報 3.)セールスマンに言われて というのが上位です。

そしてもうひとつ、不祥事等で証券会社が変わったこと、情報開示に対しての規制が強化されたことも無視できません。

 

ところで、株式を取引する市場も変わりつつあります。 現在全国に8つある市場は、将来的には東京、大阪、名古屋に集約されるでしょう。 企業によってはわざと店頭に公開することがあります。 例えば広島市場で上場後、東証へとステップを踏まないと全国に展開できないことを嫌う場合、店頭公開だと全国で取引されるからです。 ただし、店頭市場は場がないので証券会社によって株価が違います。 

また最近注目されているマザーズは東証に、近々始まるナスダックジャパンは大証に属して

います。 マザーズ(現在10銘柄)は上場の基準が緩やかで、証券会社が将来性ありと認めたら赤字でも上場できる。 従来は3期の決算を経た後でしたが1期だけでも大丈夫です。

なお、ナスダックジャパンに上場すると全世界で取引されることになります。これはたのしみですね。 

次に、インサイダー取引についてのお話がありました。これについては定例会に参加できなかったかたで興味のある方は、一度福田さんとお話してみたらいかがでしょう。

 

もうひとつ、外資系投資家の銘柄選びはとても厳しい目で見ていると考えて良いでしょう。

彼らは論理的に判断し、特徴のない会社は買いません。 また、身内が役員を占める会社も買いません。 どこかで聞いたことがある、「持ち合い」のようなことはあり得ませんね。

元証券マン、証券アナリスト会員の有意義なお話でした。