2002年 6月 定例会

日時: 2002年6月20日
場所: 労働スクエア東京
参加者  15名  議事録担当:百瀬

今回のテーマは、「カウンセリングマインドについて」、お話いただいたのは松本渉さんです。
松本さんは、自らの体験からカウンセリングに関心を持たれ、産業カウンセラーの
養成講座を受けられ、初級の資格を持っています。 
現在有資格者16,000名の殆どがこの資格だそうです。 
ストレスと付き合っていかなければいけない現代社会の中で、残念ながら
日本の学校では人とのコミュニケーションのとり方について、殆ど取り上げ
られないようですが、一方ではアメリカはかなり充実しているようです。
カウンセリングの技法を分けると、4種類あります。
一つ目に、指示的カウンセリングがありますが今はこの方法はあまりやりません。
次に非指示的カウンセリングがあり、アメリカで発達した技法です。 
この方法は教示・指示は一切行わず話をとことん聞き、相手を受け入れることを
重視する技法ですが、とても時間が掛かります。 
またこの方法は自分の意見をはっきり持たない人、感情表現の乏しい人には
適用が難しいです。
3番目に、精神分析的カウンセリングがあり、これは精神科医が主に使う方法です。 
この技法は、幼児期のトラウマから解き放ち不安や恐れをもたずに
現在の生活状況に適用できるようにします。
最後に、新しい技法として行動主義的カウンセリングがあります。 
これは、人の行動は学習して身に付けたもの、それが間違っていれば行動も間違ってしまう
という考え方に基づいており、望ましい行動を学習させることによって治療しようとします。 
そしてこの技法に移りつつあります。

後半では「うつ」についてのお話を聞きました。
うつは、なってはいけないものではなく、だいたいの人はなるものです。
現在、治療を受けている人は約500万人、
実際の患者はその5倍の2,500万人と言われています。 
うつ状態だと、本来変えられない「他人と過去は変えられない」ということが理解できず、
これを変えようと必死になってしてしまう。
ここでのカウンセリングの役割は、「自分は変えられる」ことを気づかせることです。
うつの初期の人は、自分は忙しいと感じている人が多いようです。 
(ただし、忙しいことと、忙しいと感じることは違うことなのです。) 
「忙しい」という意識が時間の浪費と自己犠牲につながります。
カウンセリングが有効なのは、心因性(ストレスなど)のものについてで、身体的、
内因的要因では カウンセリングでは難しく、医師の治療が必要です。 
心因性の中には、すぐに自殺するかもしれない状況の人もいますが、この場合は
精神科医にまかせることが大切です。
うつにならないためには、食生活が非常に大切で、食べることの楽しさ、ありがたさを
再認識したほうが良いです。 
昔の日本のように、丸いちゃぶ台を囲む食事は、お互いの顔が見え、
団欒の場となりとても良かったのです。
また、朝食を取っていないと脳の栄養不足になり、うつになる可能性が高いそうですので
朝食はちゃんと食べましょう。
うつの人に対しては励ましは逆効果であり、共感が必要です。 
そしてうつの人は死ぬことが怖いので、アルコールを飲んで精神的に開放されてしまうと
逆に自殺してしまうことがあるので、アルコールは厳禁です。
これからのメンタルヘルスのありかたとして、「あなたなりの生き方でいいのですよ」という
考え方で、I am OK,you are OK. うつを特別視するのではなく、うつでありながら優れた能力を
発揮させたひとがたくさんいることを理解して、それを受け入れる社会を築くことが
大切だということが言えます。